建設業許可の種類・区分

建設業許可の種類

建設業許可の種類として、営業所の所在地により大臣許可・知事許可に分けられます。

  • 大臣許可・・・二つ以上の都道府県に営業所がある場合
  • 知事許可・・・一つの都道府県のみに営業所がある場合

営業所の要件

  • ① 外部から来客を迎え入れ、建設工事の請負契約締結等(見積り含む)の実態的な業務を行っていること。
  • ② 電話、机、各種事務台帳等を備えていること。
  • ③ 契約の締結等ができるスペースを有し、かつ、居住部分、他法人または他の個人事業主とは間仕切り等で明確に区分されているなど独立性が保たれていること。
  • ④ 営業用事務所としての使用権原を有していること(自己所有の建物か、賃貸借契約等を結んでいること。※住居専用契約、都営住宅、UR住宅等は原則認められません。
  • ⑤ 看板、標識等で外部から建設業の営業所であることが分かるように表示してあること。
  • ⑥ 経営業務の管理責任者または建設業法施行令第3条に規定する使用人(建設工事の請負契約締結等の権限を付与された者)が常勤していること。
  • ⑦ 専任技術者が常勤していること。

[POINT]

  • ここでいう「営業所」とは、請負契約の締結に係る実体的な行為を行う事務所のことであり、契約締結行為を行わない単なる登記上の本店、事務連絡所、工事事務所、作業所等は営業所に該当しません。
  • 営業所が多数あっても、同じ都道府県内のみであれば知事許可に該当します。
    逆に営業所が2つのみであっても、都道府県をまたいでいれば大臣許可に該当します。

建設業許可の区分(一般建設業許可と特定建設業許可)

建設業許可には、大臣許可・知事許可の別に加え、一般・特定の区分があります。

【一般建設業許可】
発注者から 元請として 受注した工事の全部または一部を下請に出すにあたり、その下請契約の総額(複数の下請業者に出す場合は合計額)が 4,000万円未満(税込)(建築一式は6,000万円未満)の場合
または
発注者から受注した工事の全てを自社で施工し、下請に出さない場合

【特定建設業許可】
発注者から元請として受注した工事の全部または一部を下請に出すにあたり、その下請契約の総額(複数業者と下請契約を結んだ場合はその合計額)が 4,000万円以上(税込)(建築一式は6,000万円以上)となる場合

[POINT]

  • 発注者から直接工事を請負っていない下請業者の場合は、二次以降の下請に出す金額が4,000万円以上であっても特定建設業許可は不要です(特定建設業許可=元請業者のみが対象)。
  • 契約書等において事前に発注者(施主)からの承諾を得た場合以外は、工事の全部を下請に出すことはできません(建設業法第22条)。なお、 公共工事においては、承諾の有無に関わらず一括下請は禁止 されています(一括下請の禁止は二次以降の下請にも適用あり)。